人気ブログランキング | 話題のタグを見る

皆殺し文学はやめだ

by mouthes

くすぐられる

ウシジマくんの16巻なんて読むんじゃなかった。
ウシジマくんの怖さは、露骨な暴力とか狂った人、ダメになった人の描写だけじゃなくて、
読んでる人の加虐心とか、普段あんまり意識しない感情をしつこくくすぐってくるところ。

誰かを否定することで優位に立とうとする気持ちなんかを、
普段なら愚かなことだと戒められるのに、
このマンガを読んでしばらくはそんな戒めごとひきずられてしまう。
イケナイコトだと思いながらそうせずにはいられないような、強烈な負のエネルギーがある。
めちゃいやだけど、悲しいかな、魅力はあるんだよなー。
それに、この漫画でイタイ目に会う人たちって、そりゃあごうつくばりだけど、特別なわけじゃない。
今日渋谷ですれ違った誰かだし、そうなるかもしれない自分だ。
ちょっとした見栄、ちょっとした願望、ちょっとした優越感のために。
あー読むんじゃなかった。
by mouthes | 2010-02-05 20:44 | moments!