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曹操 2

蒼天航路、現在16巻。

対袁紹戦が終わりそうで終わらないから眠れない。

もうこの16冊の間、ずっと曹操孟徳にヤラれっぱなし!
カッコイイ!!!抗いがたいこの胸のトキメキ!!!!!
妾になりたいとすら思うほど。

話が進むごとに皆が曹操の道に引きずり込まれ、引きずられたまま魅了されていく。
何より作者自身がそうだったんだろう。
曹操孟徳を知れば知るほどに、抗いがたくひきつけられていったに違いない。


しかしこの作者のすごいところは、
曹操孟徳に心を奪われていながら、
その魅力を正当化して矮小な王者の手本という典型に押し込めることをしないで、
ただ「魅力」として描いているところにある。

また敵味方を問わずその周囲の人間たちの魅力を的確に捉え、歪めることも損なうこともなく描き出し、
しかも善悪という大儀に最も近い瑣事にとりあわず、
ただ義を支えた熱い魂、情動を描き出すことに余念がない。


歴史物語としてはかなり奇形、イロモノとしての扱いを免れない蒼天航路だけれど、


歴史を常に突き動かして来たのは、
大義でもなければ善悪でもない。
情でもなければ理でもない。
圧倒的な魅力とそれに化かされた人々が織り成す悲喜劇が歴史を突き動かしてきた。

いつの時代も人間は常に脳髄の刺激に飢えたジャンキーだし、
麻薬みたいに自分を酔わせてくれる人間に逆らえない。
それが一国の施政であっても恋愛であっても同じこと。


学校で習うような孔子の臭い説教が人間ではないし、
殺戮と怨嗟の繰り返しが歴史ではない。



何も悟れずに苦しみあぐねて血へどを吐くのが人間だし、
汚濁に身を晒して悲しみを降し続けてもにっこり笑うことを望むのが歴史だ。


そんな風にあたしがいまメロメロな蒼天航路は、

「これこそが歴史!!!」と言って憚らないほどに見事な作品なのです!!!!!
by mouthes | 2009-04-19 02:56 | moments!