人気ブログランキング | 話題のタグを見る

皆殺し文学はやめだ

by mouthes

縄跳び部

ラーメンズとは無関係です、あしからず!






部屋にこもって炬燵に足を突っ込みがりがり事務作業的に英単語を覚えているだけでは美容と健康に良くないというので、
「毎朝5分縄跳びをしなさい」と父に勧められる。
聞けば寝起きの頭もシャキーンとし、便の通いも良くなるという!

軽く体を動かすことは嫌いじゃないので(嫌いな人なんているのか?)今日ためしてみた。
8時45分。
もうすっかり朝。
起きたままのスウェット姿にニット帽をかぶり、家の前まで出ると、
どこの桜も優雅に散っている。



チャットモンチーを聴きながら、ゆるゆる飛んでみる。
すると驚くほど体が重い。
小学生の自分が基準値を作っているせいか、中高と運動を怠ってきたせいか。
一瞬焦るが、焦ったところでどうにもならんと悟る。
そういえば小学生の時仲の良かった木谷悟くんは今どうしているだろうか。
予備校で何度かすれ違って、大学のことなんてほとんどしゃべらなかった。今大学生かなー。彼は頭がいいからな。なんの心配もないけど。
小4のとき、「すごいよ、マサルさん」のコアな話ができる唯一の友達だった。
しかしながら悟っていい名前だよな。

チャットモンチーの音楽は、そうした逡巡を起こさせる何かがある。



「5分」という義務を果たした後、
「ハナノユメ」を聴きながら思いっきり飛ぼうと飛び始める。
すると母が出勤のために降りてきて、「ちょっと貸してよ、一回だけ」と横からあたしの縄跳びをぶんどる。




ジャイアンめ!



苦々しい気持ちになる。
でもあのかわいいワンピースを買ってもらったことを思い出して耐える。
早く行けオーラを燻し出しつつ見送り、「ハナノユメ」を巻き戻して気も取り直す。




サビに差し掛かるかというとき、風がぴゅうと吹き抜けて、
頭の上からさらさらと桜が降ってくる。
まるで音があるんじゃないかってくらい強くきらめく陽光が、きらきら。
「2本足で立つ地球の隅っこふらつくからだバランス取れてるかしらトランス状態抜け出せなくてぐるぐる回る明日はどこ…」

今日という日は、なんて綺麗なんだろう。
こういう景色を伝える芸術もあっていいんじゃないかと思いながら、決して伝わらないだろうとも思う。
だって、ねえ。

きっとこういう「自分を満たしてくれる景色」は、時代によって変わっていくし、どの時代にも必ずあるだろうものだ。
きっと景色が美しいことよりも、あたしが満たされているということのほうが、大きな意味を持つ。
そんな気が、する。

「枕草子」なんて、そこらへんのこと結構書いてるっけ?

まあいっか。



すでに腹筋が痛い。




♪チャットモンチー「ハナノユメ」
by mouthes | 2009-04-10 09:25 | footmarks