「ほっ」と。キャンペーン

皆殺し文学はやめだ

by mouthes

カテゴリ:So Fun( 20 )

有頂天

君の心の扉をたたくのは、いつも僕さって考えてる!






いろんなことがあって、最終的には浮かれている。
ひとつずついろんなことが片付いて、この春大学を卒業する。

3年前あんなに好きだったあの人と、
大好きだったけど物別れになってずっと後悔していたあの人と、
最近仲直りした。

久しぶりに話した。
変わらないんだよね、話すことも、話し方も。
変わったところはあるけど、すごく些細なことも覚えてるから、時間が経ったことが分からないんだよ。
一緒に観た映画も、飼ってる犬の名前も、きっと言った場所も、話したことも覚えてる。
何を話してもすぐわかる。
お互いに。

懐かしかったなあ。




でも、なんてタイミングが悪いんだろう。
この人とは相性がいいのに、いつもタイミングが悪いなあ。

浮かれるほど好きな人がいるんだ、今。
好きな物も感じ方も全然違うけど、好きな人がいる。
その人に会えると思うと、楽しみでしかたないんだ。
他の誰より。




あんなに好きだったのに。
あんなに苦しかったのに。
時間が止まったようだったのに、なあ。




この気持ちを音楽に閉じ込める。
大切なものにしよう。
大事にしまっておこう。







”Center of Universe”

1. ドアをノックするのは誰だ?/小沢健二

2. 8823/スピッツ

3. Sunday People/スーパーカー

4. モーニングコーヒー/モーニング娘。

5. 日の出の日/中村一義

6. やわらかな日/斉藤和義

7. バンザイ~好きでよかった~/ウルフルズ

8. BABY BABY/銀杏BOYZ

9. キラーチューン/東京事変

10. 1/2/川本真琴

11. CIDERが止まらない/かせきさいだぁ

12. ハレンチ/岡村靖幸

13. 相合傘/はっぴいえんど

14. また逢う日まで/SOUL FLOWER UNION

15. そして最後にはいつもの夜が来て/曽我部恵一BAND
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by mouthes | 2014-01-29 15:22 | So Fun
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9/8、22歳の誕生日、あの岡村靖幸が復活した。


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行く前から、岡村靖幸は私のために歌うのだと思っていたけど、
実際のライブはそれ以上の熱狂に満ちていた!

私は「全盛期」の岡村靖幸を知らない。
岡村靖幸が、若くて、何かの象徴みたいに輝いて、あたりまえのようにテレビに出ていた時代を知らない。
私が生まれたのは平成元年で、
岡村靖幸は私が生まれる前から「みんなの靖幸ちゃん」だった。

私は岡村靖幸を知って、「だいすき」が大好きで、夢にまで見た。
話に聞く岡村靖幸は、メディア上に浮かんだり沈んだりしながら、本人はそれをあまり意に介していないみたいだった。
というか自分のことで手いっぱいなんだだろうなーと思っていた。
私と一緒で。
こんなに才能があって、大勢の人に求められてて、認められていても、
私と同じように不安で、物足りなくて、わがままで融通が利かない自分のせいで寂しい思いをしたりするんだとしたら、
そう悪くない気がしてきた。
そしてそういう歌を聴いて、やっぱり大勢の人が泣いたり笑ったりして、
そう悪くない気がするってのは、
すげーなあと思っていた。
だからね、
岡村ちゃんにどんなことがあって太ったのかも覚せい剤をしたのかも知らないけど、
どんなに太ったとしても覚せい剤をしたとしても、
ファンは岡村ちゃんを嫌いになんてなれなかったと思うんだよ。
岡村ちゃんと一緒で、
不安で、物足りなくて、わがままで融通の利かなくて苦しい思いをしてるからさ。
それを掬ってくれるのが、岡村ちゃんの音楽だったからさ。


でも嫌いになれないから、余計に寂しいじゃん。
岡村ちゃんが劇的に太って、入所して、いっちょ噛みした音楽ライターに好きなように叩かれてさ。
叩かれるならまだいい方で相手にもされなくなってきてさ。
そんな岡村ちゃんだからさ、いつだって心配になっちゃうじゃん。
あの時自分を熱狂させてくれた岡村靖幸の「今」が、超心配になっちゃうじゃん。
どんな姿でもみんなの前に戻ってきてくれる岡村靖幸を応援してきた人たちだよ。
岡村靖幸のファンには、好きだって思うのと同じくらい心配に思う人たちがたくさんいたと思う。
しかたないよ。
それも愛だよ。

私はまだ7年くらいしか知らないけど、
20年以上の岡村ちゃんの活動をずっと支えてるファンの人たちが今もライブに来てるんだから、
そういう意味でもライブ会場はただならぬ熱気でしたよ。


しかし7年越しの思いを経て見た本物は、
私が想像していた通りの、そしてそれを上回る魅力を爆発させる岡村靖幸だったのですよ!!!!!
イイ声で、キレッキレのダンスで、やたらセクシーで!
色とりどりのビームライトの中を暴れまわる青年14歳がそこにいたのですよ!!!!




「どうなっちゃってんだよ」からの「カルアミルク」で、
岡村ちゃんは何度も何度も頭を下げていた。
お辞儀じゃないってわかってる。
「愛してるぜ」って岡村ちゃんが歌う。
言わなくてもわかるよ。
だってライブ最高だもん。


あたしは多分、岡村ちゃんは逮捕されるたび安心してたんじゃないかって思う。
人から期待されるたびに不安が加速していって、
人から信頼されるたびに自分のことが不安になっていったことは、
自分にも覚えがあるから。
相手に迷惑かけることでしかコミュニケーションが取れない時期が、今もあるから。
それじゃだめなんだけどね。
自分が好きになりたくて、それにこだわってるうちは誰かを愛したりできない。
誰かを愛したりできないうちは、自分のことなんて好きになれない。
でも多分、岡村ちゃんは、そこを越えて行ってしまった気がする。
そこを越えて行った人が持つ光みたいなものを、その輝きを、あの時岡村ちゃんに見た気がする。
そうだといいな。
あたしの勘違いじゃないといい。
そうだったら、またあの素晴らしいライブが何度でも見れるから。


何度かの岡村ちゃん休憩(体感5分程度の小休止。MCや楽器のパートソロ中に岡村ちゃんが休憩する)をはさんで、約2時間半のライブだった。


最初は5曲ほどぶっ続けで踊りまくっていた。
セットリストを挙げていらっしゃる方がいたので、拝借いたします。(こちら
コメント欄がなかったので、リンクもすべて事後報告になってしまいますこと、陳謝いたします。
申し訳ありません!

1. どぉなっちゃってんだよ
2. カルアミルク
3. ア・チ・チ・チ
4. Vegetable
5. 聖書
6. Punch↑
7. Co'mon

ここまではぶっ続けで歌いまくりの踊りっぱなし!
Vegetable~Co'monはメドレー的な流れだった。
というか最初Vegetableはミックスが激しくて曲に気づかなかった。
サビで歌詞が耳に入ってきてハッとした感じ。
でも知らない曲だと思いながらガンガン踊ってた。
もうほんとね、アゲアゲでしたよ。
アゲアゲってこういうことだなと思いましたよ。
心も体もどうかしてた。
どうかしてるよってこういうことだなと思いましたよ。
そしておもむろに舞台からいなくなり、突如始まった岡村ちゃん休憩。
各パートのソロが始まり、段々状況が飲み込めだす会場に笑顔が漏れる。
パートソロ、素晴らしかったです!
パートソロが一斉にブレーク、からの岡村ちゃん復活!


8. イケナイコトカイ
9. 19
10. いじわる


ここで2度目の岡村ちゃん休憩。
今度はしばらくコーラス、パーカッション、キーボードの白石さんのMCが入って、
岡村ちゃんの近況などをネタに、1日に20時間作業をし続けてようやく完成したのが「エチケット」であると告白!

「岡村さんは、みなさんもご存じだと思いますが、
昔からジャックナイフのようにぎらぎらしたところをお持ちですけど、
みんな最近の岡村さんは、昔とは少し違うなと思っています。最近の岡村さんは、・・・やさしい♡」

白石さんから察するに、すごくいい空気の中でエチケットは作られたようです。

そして白石さんは、おもむろにファンレターを届いて読みだし・・・

「ペンネーム『家庭教師』さんからですね。
 『白石さん、会場のみなさん、こんばんわ。僕は今日、新木場COASTで歌うことになっているんですが、
 僕の思い出がたくさん詰まっている曲をリクエストします。』
 ということでですね、リクエストにより、みなさんもご一緒に、青春て1,2,3ジャンプ!
 「あの子僕がロングシュート決めたらどんな顔するだろう」をお送りします。」


11. あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう
12. だいすき

「ありがとう!」と言い残し去っていく岡村ちゃんでしたが、
ここまでが本当にあっという間だった!
あっという間すぎてここで終わるわけがない!
ここで終わられたら困る!
アンコールがあるに決まってる!
それくらいぐいぐいした思いの詰まったアンコールが、
構成的には第2部としてスタート!



<アンコール1>
13. DATE
14. 祈りの季節
15. マシュマロハネムーン
16. SEX

マシュマロハネムーン~SEXは、アルバムと同じ流れで、私はこの時が最高に盛り上がった。
「あん時言ったろ」がすげーキマってた!
白いカーテンが閉まって、カーテンの前にキーボードだけが現れ、
岡村ちゃんが登場!
岡村ちゃんの方へ押し寄せる人!
ぎゅうぎゅうになりながら針の穴を通すような隙間を見つけて、なんとか岡村ちゃんを見ながら聴きました。


<アンコール2>
~キーボード弾き語り~
17. 友人のふり
18. Lately(Stevie Wonder)
19. 卒業写真(ユーミン)
20. 君が代
21. どうかしてるよ


「友人のふり」を歌う前に、「君は僕のこと好きだって言いながら、他の男とデートしてる・・・ちゃんとネタはあがってるんだぜっへぇ!!!!」って台詞が、「やっぱり岡村ちゃんだなあ」と思って感慨深かった。
「どうかしてるよ」から白いカーテンが開き、再びバンドセットへ!
メンバー紹介中ステージ左わきの段差に、ホーンセクションの人と座りながらしゃべってるのがなんとも素敵。
素敵にマイペース!


22.~ギター弾き語りメドレー~
 (1)家庭教師
 (2)愛の才能
 (3)真夜中のサイクリング
 (4)Dog Days
 (5)Shining(君がスキだよ)


そいでね、そいでね、岡村ちゃんすげーの!ギターすげーの!
すごいすごかった!
こんなあほな形容詞しか思いつかないくらい!
すげーんだよほんと!
ほんとすげーすごかった!
あれはヤラれた。
雰囲気とか色気とかじゃなく、どう見ても技術がすごかった。
イメージなくないすか?
最近の曲は電子音が多かったし、新しいアルバムのミックスもそっちがメインだったし。
ギターすげえすごかったなあー!
ほんと、この話になるとあたしバカになっちゃう。もともとひどいのにさらにひどくなる。
すげーすごかった。そんだけっす。


23. Out Of Blue





すごかったなあ。それにしても。めっちゃよかった。
何せすごかったから。

「エチケット」はパープルもピンクも、
岡村ちゃんが「ポップになることに徹底した」と言っていた通り、
ポップな、これまでの作品と比べるとどうしても軽い印象があったんだけど、
ライブ観たら納得だった。

時を経て、
岡村ちゃんのポップな部分が研ぎ澄まされた一方で、
いやらしくてずっしりねっとりした部分も激しくなってた!
そして素朴な部分はより素朴になってた!
それらが織りなすスマートで強靭なジャパニーズ・ファンク!
なるほど!これが「今」の岡村靖幸かー!

そんな感じでした。
最高でした。


今気づいたけど、ラストソングはデビュー曲だ。
またここから始まるんだね、岡村ちゃん・・・!
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by mouthes | 2011-09-10 16:13 | So Fun
すげえーーーーーーー!!!!
すごいぜ!すごいぜーーーーーーー!!!!!!

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こんなに興奮したのはいつぐらいぶりだろう!!!!
ライブの感想をブログに書こうなんて思ったのはいつぐらいぶりだろう!!!!!

音楽がこれほど圧倒的にカッコいいものだと体の芯で理解したのは、



いったいいつぐらいぶりだろう!!!!!!!!!




定番で勝負をかけ、逃げも隠れもしなかったソカバン、
なにしろ「カッコよさ」(家に帰ってきて思い返してもどうしてあんなにカッコいいのかわからない)が圧巻だったエンケン&アイラブユー!
最高のツーマンでした。

平日の夜だし石川町だし、
「エンケンVSソカバン」というビッグネームの割に人の入りがいつもより少なかったけど、
いやーやっぱねえ、今日これなかった人たちは残念だ、と心から思いますよ。
だってあんなにカッコいいもの、本当に久しぶりに見たから。


あーーーーんなにかっこいいもの、本当に久しぶりに見たから!!!!


もしかしたらこんなにしびれたのは初めてライブを見た中学生のとき以来かもしれない。
原初、ってくらい興奮した。
マジでカッコよかったんだよなあ。
アイラブユーだったんだよ!!!!



そういう今日、6月28日はかわいい姪の5歳の誕生日でした。
テレフォン・ラブしました。
かわいいなあ、あの子。
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by mouthes | 2011-06-30 00:44 | So Fun

冬越え








くしゃみをひとつ!



花見の季節っていつも寒いよね…暖かくなったころには枯れてるし。





アウトレイジ怖すぎるなあ。
政治的な発言をめぐって北野武を批判している人はいるみたいだけど、
そうはいってもカリスマだよなあ。
カッコいいもんなあ。
こういうアブないおっさん、いないもん。
祀り上げられてるように見えて、ただの大将じゃないよなあ。
浅草キッド読んだときは本気で憧れたもんなー。
こういう人やその師匠たちを、「破格の人」っていうんだろうな。
あるところでは認められたり称賛されても、日本社会なんてせせこましい枠じゃ理解されっこないな。
それにしても、この人はこれから何するつもりなんだろう。
こういう人が撮りたいと思って撮る映画に込められてる意味は何だろう。
この人が語りかけてる相手って誰なんだろう。
深まる謎とカリスマ。
ああ楽しい。楽しい春。
もうすぐバイトだ。
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by mouthes | 2011-04-05 16:06 | So Fun

MIX NUTS HOUSE

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12/27、下北沢440でのライブがさいこーに幸せだったミックスナッツハウス。
あの下北沢の夜はライブ納めにふさわしい幸せな空間だった。


ずっと聴いちゃうもんなーこれ。

溢れ出す自由さと支えあう熱気はまるで完璧な学芸会!
うちに姪がいるんですけど、ほんと、どんなライブよりも姪の運動会が最高で。
あのね、全力の出し方が違うんですよ彼女らは。
その一瞬が確かにそこだけだって知ってるんですよ。
ライブで出すのは練習の成果じゃない生きてきた人生丸ごとだ、っつって、
毎回のライブが最初で最後だからビビってる余裕なんてないんだよ、っつって、
MOROHAのリリックばっかり思い出すんだけど、
ほんとにね、熱いんす。
それは小さいから何やっても「頑張ってるからかわいいね」って思えるとかそういうことじゃないんです。
ねえこの先、「伝えようとする思いの強さ」で彼らに勝てますか、あなたがた!
あたしもだけどさ!

そういうわけで、
MOROHAとMIX NUTS HOUSEは随一のバンドだと思います。


ああ、幸せだったな、あの時間。

林良太王子のMCで、「みんな輝いてー!!」っていうアオリが素敵だった。
そしてサインをお願いしたら「夢を持って!」って書かれていた。
字が思っていたよりもずっとしっかりしていた。
ところどころ、絶対にはずさない感じが王子らしくて素敵だった。

ライブ中にちょっと目をそらしてるうちに口が血だらけになっててびっくりした。
マイクにぶつけたらしいけどぶつけたらしい音は聞こえなった。
なんて地味な!
それがまた素敵だった。

そうしてTシャツや王冠が本当に王子に見えてくる学芸会マジック!
うーメロメロだなー。


これはぜひ、みなさんにも体感してほしい。
彼らは小沢健二やスピッツを相手取っても引けを取らない、強烈なハピネスを持っていますよ!
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by mouthes | 2010-12-29 23:36 | So Fun

長谷川等伯展

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最高だったー長谷川等伯展!
もう等伯ってすごくキュートなんだから!
上の画像(「松林図」)だけみたってぜったいわからない!
等伯は、このもやもやとした陰影を、なんとなく描いたわけじゃないんだからね!
かといって、がちがちの理論やカッコつけで描いたわけじゃないんだからね!
もう本当に長い長い道のりの果てに見た景色、それが「松林図」だったって言うんだから、
カッコイイことこの上ないわけ!

でもその紆余曲折って言うのがまた全身でぶつかっていくような、
飾り気のまったくない体当たりの繰り返しで、
わかりやすいことこの上ないわけ!

その色合いと描き込みのバランス感覚、吸収の速さ、自分のやりたいことを明確に理解する賢明さ、
一言で言えば天才なわけ!

さーいこう!さーいこう!
長谷川等伯さいこう!

天才!キュート!マーベラス!ブラーヴォ!


またね、仏教信仰に描写の哲学、カメラワークなんかももう突き抜けてて!

本当に時代の寵児とはこのこと!
桃山文化に生まれてよかったよ等伯。
室町以前だったら絶対に流行らなかったし、阻害されまくってたはず(笑)
そしてそれ以降であれば文化の裾野が広がりすぎてこんなに絵に集中できなかったはず!
あの時、あの環境で、あの等伯でなければ描けなかったものが確かにあって、
もうそれがたまんなく心を痺れさせてくれたね!


中でも「松に鴉・柳に白鷺図屏風」!

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本当はこんな画像で見せたくないんだけど仕方ないから!
この松が画面奥にしなだれかかるような、この動きわかる!?
なんつー奥行きの作り方!!
あーもう見てほしい!そんで語りあいたい!
たとえあなたが拒否しても!


最後に等伯の魅力は、見れば見るほどにやりたいことが明確でそこに人格があらわれること!
私は末っ子として強烈なシンパシーを感じた(笑)
末っ子じゃなかったらどうしよーね?一人っ子でもまあ良しとしてね。
次男とかだったら聞かなかったことにして!
そんなこと確かめようがあるのかな?
知らねえ!

等伯展は3/22までだよ!
見て見て!
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by mouthes | 2010-03-10 00:53 | So Fun

ナイスの森

いまさらだけど「ナイスの森」についていくつか書こうと思う。f0112996_1383279.jpg


私は基本的にこの映画がとても好きなので、
そのことしか書きませんよ!
「信者が!」とか思うんなら勝手にすれば!
ふん、もう、知らないから!


この映画が「実験的・自己満足的駄作」という人もいるけど、
まあ実際そうかもしれないし、否定なんかする気はないです。
でも、勘違いしないでほしいのは、「作り込む技量がない」ということとは少し違う気がするってこと。



所詮作品は出たとこ勝負だから、そう判断されてもしかたない面はあるけど、
やっぱりここにいる三人が三人、それぞれに活動拠点を持っていて、
かなり純度の高い作品(「茶の味」「カスタムメイド10.30」「ファンタ」など)を作ってきた中での、

「ナイスの森」なわけで、その「実験的・自己満足的」という部分にだって文脈があるような気がするんです。



探り探りの文章で申し訳ないんですけど、うかつに断定すると失礼だからね、すみません。



例えば、その人の浮かんでは消える程度の発想とか、聞き流していい類の冗談とか、取るに足らない欲求とか、
ある作品を観るときに、制作者のそういうところを感じられる作品はどれくらいあるでしょう?

この世界では、長らく「作品」と銘打ったものは、制作者の血と涙の結晶でなければならず、
毎日血反吐を吐くらいに考え、そうして考え抜いたものをさらに考えて加工するのが芸術だという考えがあると思うんです。

でも、私たちの生活は、考えることもできないほどの瑣事の積み重ねでできているはずです。
私たちが「なくてはならない」と考えていることの多くが「瑣事」の中にあるはずで、
でも多くの「作品」は非日常を描く中でそういうものを切り捨てます。



この「ナイスの森」は、徹底して「くだらないけどなくてはならないこと」について描いていると思うんですよね。
あの気持ち悪い楽器のエグさとか、タケフミくんのどうでもいい不思議体験とか。
思いつきにもほどがあります(笑)

思索や主題にがんじがらめになって、「ナンセンス」をただのエッセンスにする昨今の日本映画よりは、
「ナンセンスって何??性感帯?」くらい、「ただやりたいことをしているだけ」のこの映画はすごく意味があると思います。
ていうか見てて楽しいんですよね。
毎日の生活でこういう思いつきをしてみたいんですよ。
で、あったこともない人のこういう思いつきに触れられることがもう、素敵だと思うのです。鑑賞者の醍醐味だと思うんです。




そもそもなんだ、アマゾンのレビュー書いてる人!
そりゃあ的確なこといってるけど、あなたは「自分は芸術作品の主題をまったく勘違いせずに読解できる」とでも言いたげだな!
そういう自分の鑑賞姿勢に疑いのないやつは信用に足らないよ!
いつか痛い目見るんだからね!
自分が理解できない部分、理解していないかもしれない部分に対してもっと想像力を働かせなさいよ!
制作者に敬意を持ちなさいよ!
ダダっ子の言うことも少しは聞きなさいよ!
何よまったくもう!




とりあえず、この映画が好きという話でした。
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by mouthes | 2009-08-06 13:50 | So Fun

藤田和日郎魂

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歯医者の帰りに本屋に立ち寄って、同時発売の「月光条例(5)」と一緒に買った。f0112996_16123635.jpg
私が画集まで買おうと思うのは、この方と、岩明均先生(出てないけど)と、王欣太先生(中古ですら嘆息するほど高いからまだ買ってないけど)の3人だけだ。

1回読んで7回泣いた。

なんだろう、もう条件反射かってくらいぼろぼろ泣いてしまう。
絵を見るだけで、ひとつひとつの物語が瞬時によみがえってくる。
あの大好きな言葉たちが体に響き渡る。
うしおが、とらが、紫暮が、須磨子が、麻子が、真由子が、礼子が、間崎さんが、羽生道夫画伯が、鏢が、小夜が、お守り様が、鎌鼬の兄妹が、香上と片山が、凶羅が、流が、日輪が、杜綱兄妹が、いずなが、佐久間が、しずりが、キリオが、九印が、斗和子が、3代目お役目様が、さとりが、たゆらとなどかが、水乃緒が、お外道さんが、白面の者が、
マサルが、鳴海が、エレオノールが、あるるかんが、阿紫花が、グリモルディが、善治が、仲町サーカスが、リーゼが、ドラムが、ギイが、オリンピアが、ルシールが、フランシーヌ人形が、正二が、アンジェリーナが、レ・キャトル・ピオネールが、白銀と白金が、・・・もう疲れた。
結局ここに書ききれないほど膨大なキャラクターたちが、あの物語を引き連れて、あたしを取り囲む。


実は、私は藤田先生の作品で「このキャラが好きっ」ということが、ほとんどない。
この方のキャラクター構成は完璧だし、主人公の輝きはまさしく唯一無二。
どーんな端役だってちゃんと見せ場があってクライマックスの一員となる大団円はもう言うことなし!
ただ、ただね。



「物語」が好きすぎるのだ。




やっぱりこの方のマンガを愛しているし、信じていると思った。今までそうしてきて良かった。
人生で最初に泣いたマンガが、この方の作品で本当に良かった。
心細い時、いつだって奮い立たせてくれるのはこの方のマンガだ。




兄のバカ!兄のバカ!このマンガで泣かないくせに「面白いマンガって言うのは・・・」なんてしたり顔で語るな!でもこの方のマンガを小学4年生のあの時、与えてくれてありがとう!他にもたくさんたくさんありがとう!これからもよろしくね!

「熱意」とか、「魂」とか、
私がそういうものを信じられるのは、多分にこの方のマンガがあるから。
私が芸術を信用できるのは、この方による原体験があるから。
そして何より、「強い愛」は、必ず輝きを伴って目の前に顕れるということを私に教えてくれたのは、この人のマンガだった。


電車に乗っているときや、ひとりで勉強しているとき、部屋の片づけをしているとき、
いろんな場面を思い出しては一人で泣くことがよくある。
ばかじゃなーーーーーい!!!!いや!!ばかでもいいんだ!この人のマンガが好きで好きでたまらないから。






だめだな・・・

ちゃんと好きなところについて語ろうと思ったのに、「好きだ」以外の言葉がどうしたって出てこないよ・・・
だってなんか、好きなんだもん・・・
あたしはいっつもそうだよ・・・まったく・・・





♪Lantern Parade「あとはおまけのようなもの」
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by mouthes | 2009-07-17 16:50 | So Fun

きっと、レジェンド

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90年代の歪さを表象するような
サスペンスドラマ
(フジテレビ木曜10時枠放映)、




「もう誰も愛さない」
(主演:吉田栄作、山口智子、田中美奈子)







最近DVD化したらしいですね。
ドラマの謎本みたいなやつに、「ついにソフト化!?伝説の猟奇サスペンスドラマ!!」みたいに書かれてたの立ち読みしました。
それほどでもないです。
サイコでもないし。
個人的には、タクヤ(吉田栄作)とサユリ(田中美奈子)が全部悪くて、ミユキ(山口智子)はもともと情に厚くてなんにでも一生懸命な人だったのにいろんなことが空回りしてしまってかわいそう。




本当にサイコでサスペンスで猟奇的で一言で言うなら「狂気」に満ちたドラマは、やっぱりこれでしょう。



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「え?タブー?それがなに?」
という空耳が聞こえる
(フジテレビ月9ドラマ)



「あなただけ見えない」

(主演:三上博史、小泉今日子、本木雅弘)










姐さん、こんどお会いする時には手土産に持ってきます!

これは、すげードラマだと思います。
92年放映だったそうで、92年以後の日本サスペンスはみんな少なからずこれの影響を受けてるんじゃないでしょうか。
何故って、これを見た時、どこかで見たことあるような気はするのに、これ以上の狂気に出会ったことがなかったから。
それくらいすさまじいです。だって「やっちゃいけないことをやっちゃおう」みたいな悪意をビシビシ感じます。
露骨です。
こうまで露骨な悪意は、もう善意です。愉快です。愉快犯です。そんな感じです。
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by mouthes | 2009-07-15 18:20 | So Fun
マーク・ロスコ展 ―瞑想する絵画―


「エネルギーの交換」


エネルギーの交換を強く実感した鑑賞だった。
そして朝ご飯をあまり食べてなかったというのもあるが、見ている最中はとてもお腹がすいた。
作品から発散されるエネルギーに刺激され、自分からもエネルギーが発散されているようだ。
鑑賞した作品のすべてに言及したいのだが、特に「エネルギーの交換」を主眼にしてその中からいくつかを選出するとすれば、バーネット・ニューマン、フランク・ステラ、そしてマーク・ロスコが素晴らしかった。この並びは鑑賞した順のとおりである。

バーネット・ニューマンの「アンナの光」は、川村記念美術館の順路に沿って歩けば、2階に上がって最初に鑑賞する作品である。

高さ3メートル幅4.5メートルほどの大きな絵画で、両端に細く白い余白があるほかは、キャンバスいっぱいにオレンジが広がっている。
真っ白い部屋にはニューマンの作品のみがあり、入って右手の大窓には薄い緑のカーテンが掛けられ、窓の外で揺れる木々が透けて見える。
左手の多窓には、薄い青のカーテンが掛けられ、美術館の庭と大きく広がる空が透けて見えている。

その天井の高い楕円の部屋では、鑑賞者の吐息や足音までもが絵を傷つけてしまうのではないかというほどの静けさが保たれていた。
私は足音をたてないようにゆっくりと絵に近づき、端から端までを何度も歩いた。
同室にいた学芸員の女性に、できる限り小さな声で「この部屋はどうして作られたのですか」と訊ねると、「ニューマンのこの作品のために増設されたのだ」と教えられた。
そのあとに、私は入口の脇に置かれた椅子に座って、正面からしばらくニューマンの作品を眺めた。
全体を眺めていると、ニューマンの絵は徐々にその色を変えているように見えた。
幾重にも塗られたオレンジが、暗い色を孕んでいることに気づいたのだ。
それはとても切ないことで、気を抜くと暗い色に絡めとられ、頭から食べられてしまいそうだった。
ニューマンの「アンナの光」は、そんな風に大きなエネルギーで私を包みながらも、私をペロッと平らげた。
それは、確かにとても切ないことだったのだけれど、お母さんの胎内に帰っていく安心感が伴っていた。
世界が終わる日に、この絵に食べられることができたら、と、わたしは夢想し、部屋を後にした。


そして私が今回もっとも心躍ったのは、フランク・ステラの作品群だった。
フランク・ステラが飾られていた一画はまるでお祭りのように賑やかで、大騒ぎこそしなかったものの、
私は作品を前にしてにこにこしながらお尻を振り振り踊っていた。
その大きさと色合いは舞台装置のようでもあり、どの絵の中にも物語が練りこまれており、興奮を感じた。
それはもう胸ときめく、素晴らしい体感だった。友だちになりたいと思ってしまった。
ほんとにもう最高だったのだ。ステラ、ステラ、ステラ!
興奮の種類は違うけれども、興奮の度合いでいえば、こんなに興奮したのはミレーの「晩鐘」以来だった!


そしてその一角のすぐ隣から、マーク・ロスコの作品群が始まる。私は鑑賞の前に聞いていた周囲の風評や、ロスコの逸話に期待で胸を膨らませて鑑賞に臨んだ。
しかし、私の期待は全く思いもよらなかった形で裏切られた。
ステラの祭りで体を上気させていた私は、ロスコの作品を前にすると「まあ、落ちつけよ」と言われた気がして、悲しくなってしまった。
興奮している時のテンションの格差は、時に決定的なものだ。
ロスコの「赤の中の黒」によってがくんと気分が落ち込んだ私は、ふらふらとシーグラム壁画の前に置いてあったソファに腰を下ろして、ソファの上に置いてあった図録にしばらく目を通していた。

図録の冒頭には、ロスコの友人のインタビューが載っており、そこではロスコの主題について、

「ロスコの絵画には、「死」「官能性」「緊張」「アイロニー」「機知と遊び心」「希望」の全てが描かれている。ロスコの「アイロニー」は古典的な意味である。ロスコは「真の芸術」を信じた最後の世代かもしれない。それ以後は誰もがシニカルになってしまったから」

という風に触れられていた。

そのインタビューを読み終えて顔を上げた時、私はとても驚いた。
目の前にある絵画の色が、さっきまでとは確かに違っているのだ。
暗闇に目が慣れる、そんな感じだった。
さっきまでは暗く単調に見えたロスコの絵が、今はじんわりと明るく、光を放っていた。
それは「官能性」から「死」がのぞいている様子や、「死」や「緊張」を透かしとおして見える「希望」を思わせた。
私はいつの間にか自分の気が落ち込んでいたことを忘れて、ロスコとのエネルギーの交換にぐっと手ごたえを感じ、満身創痍のまま拳を握り締め、会場を後にした。



と、いろいろと感じた気にはなっているけれども、
今となってはその時信じた実感もかなり心もとない。
きっと皆さんには伝わっていないと思う。
私の感じたエネルギーの交換の様子と、その実感。

最も正しく伝わりそうなのは、

「確かにこの手にあったんだ」という、

体から一歩も出て行かないはずの実感の喪失だけ。



だいたい上の文章読んだら、ただ単に図録読んだから「『言われてみればそんな気も・・・する』という風に感じた」みたいにとられかねないけど、
違うからね?

イメージの中に言葉が与えられたことで、ちょっとだけ具体的になって実感を交換した・・・

ちゃんと伝わんのか、これ。


なんだかね、気取って書いてみたけど絶対伝わんないんだから、もういいよ!ほっといて!もう!なんだよ!
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by mouthes | 2009-07-02 15:51 | So Fun