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皆殺し文学はやめだ

by mouthes

ちょっとしたこと

今日の正午過ぎ、
ふとしたことで落ち込んだり上がったり、
それぞれの生活は概ねはそんなことばかりで、
そうして少しずつ周りとすり合わせていくんじゃないのかなーなんて話をした。

そのとき、大きなことは滅多な人にしか起こらない、と言ったけれど、
そんなことないよなあ。
自分でさえ目を見張るような偶然を憶えきれないくらい見てきたんだから。

家族との生活は、何気ない。
こまごまとしたことを言いつけられたり、按摩を頼まれたり、煩わしいことはたくさんあるし、
全てに気持ちよく返事ができるかと言えばそうではないし。
だけどいづれ私はひとりになって、ふたりの夫婦もひとりになって、
見送ったり、見送られたりするんだろう。
当たり前のように交わっている時間は、当たり前のように離れていくんだろう。
薄情な心がざわざわする。
流麗な日本語が教えてくれたように時間が過ぎていく。

あたしには、どうしようもないなあ。

できることを考えていきたい。

午後九時に散歩に出て、初夏のぬるい空気の中を自転車で走る。
辺りは夜。
不良っぽいカップルのそばを通り過ぎたときの生温いたばこの匂い。
一角だけ真っ暗な道路。
気に入っているフレーズを大声で歌い上げる。


かっこいいってなんなんだろ、ほんと。

オシャレなんかは、その人自身が美しく見えなきゃ意味のないことで、
誰かが見てでたらめだろうとその人が美しくあればそれで良いことだろうと思う。

でもかっこいいは?

目が怖いのはかっこいいのか?
もう、いい加減しつこいなあ。

DJをすると、あるときレコードが話しかけてくると言う話を聞いた。
「次はアレをかけろ」「俺の次はこいつだろ」
レコードを回しているのに、レコードに回されてる気がするんだって。

あーもー!

迷わず、物事が進むとき、その加速度を恐れたくない。
どろどろに迷っている今、泥人間になって海に流れ出すのもいいかもしれない。
始終貫徹した物語が生まれない。
いつも夢のように、ぽっと目覚めるように、浮き上がってしまう。
何が違ってきているんだろ。



底なしの自意識。自意識酔いしてきた。きもちわる。

スズモさんの小説(「アレルヤ」しか読んだことはないんだけど)の中は、
いつも一瞬しか感じることのできない「日常」が絶えず曲がらず流れ続けている。
底なしの自意識や複雑な構成だけでは描けないものが描かれてる。
それは、「日常」こそスズモさんにとって揺るがないことだからなんだろうか。
訊いたことないからなんともいえないけど。
それはすごいことだな、と素直に思う。

あたしの思想はあっちこっち飛ぶ緑の虫のようだ。
ふとしたときに閃光のようにぴゅっととんで手に止まってたりするあの虫はなんなんだろう。
拙い上に、不気味なんだよね。
かっこよくも気持ちよくもなくて、やんなるなあ。
好かれても素直に「ありがとう」すら言えない。


昔はこんな日記ばっかり書いてたなあ。
ブログをはじめて多分3年ちょっと。
こんなこともうないんじゃないかって思ってたけど、ちっとやそっとじゃ変われんもんだなあ。
by mouthes | 2007-06-13 01:30 | footmarks