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皆殺し文学はやめだ

by mouthes

時計じかけのオレンジ

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マルコム・マグダウェル!

かっこいいー!

いやもう名作が過ぎてかっこいいなんて言うと寒いけどね!

でもかっこいい!

「Singing in the rain」を歌うシーンは即興だってね。
本当に魔法みたいだよなあ。
仕組まれてるとしか思えない。

ちょっと調べたら、原題の「A Clockwork Orange」の、
”A”はアレックス、”Clockwork”は無機的なもの、”Orange”は有機的なものなんだって。
向きで無慈悲な計算と、底からにじみ出るような有機的な色気が絡み合う。
なんでこんなことできるんだろう。


”悪いこと”が”悪ふざけ”で、
”暴力”は”超暴力”で、
深い意味はないのにすべてが伏線!

こんなことができる人間がいるんだよねえ。
見たことないけど、作品があるってことはいるんだよねえ。

ラーメンズや山田太一作品とはまた全然違う味わい。
積み重ねるっていう作業は同じなのに、どうしてみんな違うんだろう。
何かを積み重ねるってことはこんなにもセクシーなことなのかね。


ふぞろいの林檎たち見てて思うのは、
みんな、「関係が壊れない」前提のもとに、ぶつかったり、くっついたりしてるってこと。
人間の弱さは変わらないのに、私たちの世代には、関係が壊れない前提なんてないんじゃないかな。
みんな、壊さないように、それこそ薄氷を踏むように、なるだけ体重をかけないようにしてる。
それはさ、やっぱりつまんないことだよね。
わかったような気にもなるし。
ぐっと重たい、そういう面白さだってあるよ。
でも、薄氷も踏めるようになりたいな。
うん、つまんねえけど。
by mouthes | 2013-07-28 01:34 | Movies&Books