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皆殺し文学はやめだ

by mouthes

まともな神経

夏って、青いよねえ。
今年に入って初めて意識した。
多分日差しが強いからだと思うけど、
太陽が少しでも陰ると空のいろを反射させて景色が青くなる。


まともな神経があったらあんなことできないと思ってる。
今でも思ってる。
でも言葉が通じないわけではないみたい。
ちょっと行き違って、戻ってこれないだけ。
だから進むしかないだけ。



人間は、弱ってることが結構大事みたい。
心の奥の方って、どれだけ言葉を尽くしても手が届かない。
でも、弱ってる時、そばにいてもらえたら、
心の底にある塊が、ぽろっと出ることがある。
それを触ってくれた人から、やさしさが流れ込んでくる。
そうしてかけがえがなくなったり、大切になったりしていくんだ。

「50/50」、面白かった。


まともな神経_f0112996_1932786.jpg



ジョセフ・ゴードン=レヴィットがだいぶ好き。
この人、加瀬亮みたい。
いいやつそうだよねえ、たれ目だし、笑顔が屈託ないし。

アダムに触れるのが、チューブだったり、お母さんだったり、キャサリンの手だったりして、
最初はそのすべてを拒絶してるんだけど、徐々に受け入れていくところがやさしかった。
「死」は深刻だし、いつだって人と関わるのは痛いことだけど、
どれもないと生きていけないことだけだ。
生きていくために受け入れていく。
「死」だって。


でもこの映画は、「セラピスト」なんかにははっきり限界があると言ってるんじゃないのかな。
アダムを救うのは「セラピスト」としてではなく「ちょっと気になる女の子」としてのキャサリンだし。
彼と彼女の心は、ケンカしたり謝ったりして砕かれていくし。
友だちや家族は、思うようにはいかないけど、融通聞かないのが愛なのかも。

弱っていることや、悲しんでいることでしか分け合えない部分もあるんだね。
私の弱さも、つたない悲しみも、誰かにとっては意味がある。
誰かと分け合う気さえあればね。

そうか。だから悲しみは祈りに、祈りは喜びに。








「ステイ・フレンズ」のいいところは、弱ってるところを分け合っているのに、
哀れっぽくないところ。
それは二人が美男美女だからっていうのもあるけど、
彼らは対等で、自分の仕事をしていて、日々を喜ぶために精一杯なんだ。
そしてこの曲、すげえいい曲。







サントラ買っちゃおうかなー
by mouthes | 2012-08-07 19:57 | footmarks