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皆殺し文学はやめだ

by mouthes

人生の終わり

山田太一さんの「空也上人がいた」を読んだ。
すごく短い話だった。
相変わらずやさしい話で、最後にはやはり泣きそうになった。

人生の終わりのことを考えると、なんか楽になる。
夕暮れを見てると許されるような気持ちになるのと似ている。

私も、あの人も、あの子も、まだ若くて生きているけれど、
いずれ老いて死ぬ。
病気にならなくても、事故に遭わなくても、天災に巻き込まれなくても、戦争が起こらなくても、
絶対に死ぬ。
そう思うと今の痛みとか今の悩みに、ビビってる場合じゃねえよなーと思う。
だって死んじゃうんでしょどうせ。

死なないなら、悩み続ける地獄なら、話は別だけど。
そういうこと言うと関口さんに「生きてればいいってもんじゃない」って叱られるけど。
あの人は、過去に誠実だし、ちゃんと自分を大事にできる人だからなあ。
保身でも妥協でもなく。
わたしはどうだろう。
まだいっぱいいっぱいだな。

ただ、取り返しのつかないことを裁かない人間になりたいよ。
誠実さにこだわってカッコつけてると見失うもんだってある。
無様になってつかめるもんなら無様でいいよ。
いつか死んじゃうからね。
by mouthes | 2012-07-27 12:54 | moments!